
「反射炉」
この反射炉は、中央から上部は二本の煙突に分かれ、基底部から頂上に向かって九メートルまでは玄武岩と赤土とを用いているが、先端の二・五メートルは大きなレンガを使用している。現在漆喰が石積の煙突上部に二箇所残っているのがみられ、以前は石積全体に塗ってあったものと考えられる。
丘陵の東側は、二段に石積を築き、全体が補強されている。近世の反射炉で我が国に現存しているのは、江戸幕府が江川太郎左衛門の建言により静岡県の韮山に築造されたものとこれの二基だけである。我が国の産業史上貴重な遺跡であるとともに、これによって萩藩の幕末における軍備充実の熱意がうかがわれる。